先日、4月25日、社会福祉法人来島会が運営する多機能型事業所「ジョブサポートセンターここすた」のマネージャーである水本かおりが、愛媛県立今治特別支援学校からのご依頼を受け、高等部の保護者の皆様に向けた進路研修会にて講師を務めました。

◆「自分で決める」を後押しする新しい福祉サービス
今回の研修会では、2025年10月より新たにスタートした福祉サービス「就労選択支援」の活用についてお話しさせていただきました。
学校卒業後の進路には、一般企業への就職をはじめ、就労移行支援、就労継続支援(A型・B型)、生活介護など多様な選択肢が存在します。ご家族の皆様からは、「一般就労と福祉サービス、どちらが本人に合っているのかわからない」「事業所が多すぎて見学先を絞れない」「本当に働けるのか漠然とした不安がある」といったお悩みの声が多く聞かれます。
「就労選択支援」は、支援者が行き先を決めるのではなく、ご本人が自分の希望や持っている力を知り、自らの進路を「自分で決める(自己選択・自己決定)」ためのお手伝いをするサービスです。
<研修資料のダウンロード>
当日の研修で使用いたしました説明資料は、以下のリンクよりご確認いただけます。
📝 資料ダウンロード:就労選択支援について.pdf
※本資料は令和8年4月25日現在の法令や地域状況に基づきます
◆自己理解を深める4つのステップ
就労選択支援は、支援者が進路を決めるのではなく、ご本人が自身の力や希望を知り、「自分で決める」ことをサポートするサービスです。当日はその具体的なプロセスを詳しく紹介しました。
1.情報提供(知らないから選べない、をなくす):
地域の障がい者雇用の実例や、就労移行・A型・B型といった各サービスの違いを具体的に伝え、選択の土台を作ります。
2.アセスメント(可能性を最大限に探る):
実際の作業場面や面談を通じ、ご本人の強みや必要な配慮を確認します。単なる評価ではなく、ご本人ともに協同して得意なことや必要な配慮を整理します。
3.ケース会議:
ご本人、保護者、先生、関係機関が集まり、多角的な視点で方向性を検討します。
4.結果の作成と共有:
アセスメント結果をまとめ、次の進路先へも引き継ぎを行い、スムーズな移行を支えます。
◆早期活用のメリットと多様な活用の可能性
この制度は高等部1年生から利用可能であり、早くから自分の希望や目標を知り、そこに向けて何を伸ばせばよいかを知ることで、学校生活の目標を明確にできます。また、一度だけでなく、各学年でその都度利用することができ、自身の成長を知ることにもつながります。
一般就労を目指す方にとっても「働きやすい環境」や「いま準備しておくべきこと」を客観的データとして把握し、企業とのより良いマッチングに繋げるための有効な手段となります。
また、働くことは少し難しいかもしれないから生活介護へと考えている方にも、「どうすればできるか」、「どんな可能性があるか」を第三者の視点から本人と一緒に模索する機会になります。
◆地域の「難しい」を「できる」に変えるネットワーク構築
ご本人の適性に合った働き方の選択を支援することは、決して容易なことではありません。そこで、今治地域における就労選択支援事業の周知やアセスメントの質の向上を図り、地域全体の障がい者就労を推進することを目的に、2026年4月15日付で新たに「今治市就労選択支援事業所連絡協議会」を、「ジョブサポートセンターここすた」と「社会福祉法人 Sign」にて設立いたしました。
ジョブサポートセンターここすたのマネージャーである水本も発起人の一人として名を連ねており、地域の事業所が密に連携し、実践的なノウハウを共有し合うネットワークの構築を進めております。
📢 6月21日に就労支援シンポジウムを開催いたします
本協議会の活動の一環として、来る6月21日に、今治市総合福祉センター(愛らんど今治)にて「2026年度就労支援シンポジウム」を開催する運びとなりました。
「自分らしい働き方を選択できる地域へ〜新しい福祉サービス『就労選択支援』の活用と、今治で広がる就労の可能性〜」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションを予定しております。詳細につきましては、改めてご案内させていただきます。
社会福祉法人来島会は、今後も関係機関や地域の皆様と強固に連携し、障がいのある方がご自身の力で「自分らしい働き方」を選択し、いきいきと活躍できる地域社会の実現に向けて、全力でサポートしてまいります。