ほぼイメージがないまま飛び込んだ福祉の世界。
来島会に就職したのは偶然ネットで求人を見て、人前に立つことが得意で和太鼓教室のアルバイト経験もあったし、スポーツ指導員という仕事もできるんじゃないか、という些細な理由なんです。福祉施設を運営する法人に就職する、なんてことまで正直理解していませんでした。福祉に対する印象も「将来、親の介護でお世話になるかもな」という程度で、障がいをお持ちの方に対するイメージもほぼない状態で福祉の世界に飛び込んだんです。
サン・アビリティーズ今治は、地域の障がいをお持ちの方、そうではない方双方に広く開放された文化体育施設で、私は施設内のでスポーツ教室の指導を担当しました。障がいをお持ちの方向けには運動メニューを工夫したり、特性に応じて声のかけ方を変えたりします。それ以上に違いを感じたのは、参加されている方々の反応がストレートに表現されること。「楽しい」「楽しくない」が表情でダイレクトに伝わってくるんです。その反応を頼りに内容を改良していき、回数を重ねるごとに良いリアクションをもらえたり「樋口先生、今日は何するの?」と声をかけてくれたりして、どんどんコミュニケーションが取れていったことがとても楽しかったです。